「呪いは解く。巻き込んでしまってすまなかったな」


神崎君の腕からしゅるりと包帯がはずれ、肌を蝕んでいた赤黒い模様はたちどころに消えた。


「ありがとう、救ってくれて」


暖かな手が、一瞬、私の頭を優しく撫でた。


「また逢おう」



はらり、一枚花びらと水面に波紋を残し、彼女は消えた。



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「あの妖…消えてしまったの?」