懐から札を取り出す。 「今更そんなもので…私の傷は癒えん。─お前に私の苦しみなど、わかるものか!」 蓮の花びらが私の身体を包む。燃えるような熱さが私の身を焼く。 「うああっ・・・!!」 「杏子!」 貴方は本当は優しい妖─だったら私は救いたい! 「放せ!!」 たちどころに、花びらが力をなくし地面に伏す。面食らった様子の妖に、息を吸い込み札を掴んだ。