けれど、期待外れだ。前のように私の身体と妖は光に包まれなかった。


「なんで・・・っ!」

「それでは参ろう、無駄な抵抗はしない方が身のためだぞ?小娘」

「・・・っ、た、助け・・・!!」

私の言葉は牛面(づら)の妖の手によって遮られた。


なんで、なんで言霊が使えないの!?


とにかく分かるのはひとつ。


このままだと私は危ない、ってこと。


「し、師匠…!」


「えらく騒がしいと思ったら。礼儀作法も知らぬ三流妖か」


凛とした声が、響いた。