「清いって、何が?」

「無論、魂だ」


魂が清い?「いいことだ、誇れ」と師匠は言った。褒められてくすぐったいが、今まで魂がどうのなんて考えたことないから、そんなものさっぱりわからないけど。


「…師匠は、どっち?」


師匠は悪いひとじゃないけど・・・このひとだって、妖なのだ。たまに、忘れそうになるけれど。


「実はめちゃめちゃ悪い人だったりする?」


「さぁな」


尻尾を広げて、師匠はとぼけた。


「そういえば、お前は言霊を操れるようだが」


えっ?

何それ?と思って手を止め師匠の顔を凝視する。