私は水色の巻物を開いた。


「・・・これは?」


「それらは全て桜子が残した術だ。妖の動きを封じたりなど様々な術が書いてある。今から札を作るぞ」


ふだ・・・?


「どうやって作るの?」

「紙と、筆と硯(すずり)と血を用意しろ」


硯まではいいとして・・・


「えっ、血!?」

「そうだ。札には代償が伴う。血、生爪、または煮溶かした束の髪でもいいぞ」


生爪って…自分で剥がすの!?自分の指を見つめてぞっとした。


札を作るのには私自身の血─自分の身体を傷つけることが条件として必要なんだ。