「な、なんでもないです!」


熱を冷まそうとオレンジジュースを一気に呷った。


「ははん、わかったぞ。さてはお前神崎のこと好きだろ?」



先生はイタズラっぽく笑った。…好き?



「・・・っ!?」

「いやー。若いねぇ」

「ち、違います…!?」


吹き出しそうになったジュースを頑張ってこらえ、せきこみながら弁解する。


「違いますってば!そんなんじゃないんですっ」


なのに、先生ときたら青春だの青いだのの一点張り。



そっぽを向いてやると、先生の手が、私の頬にかかった。