理恵:『兄に買ってくるように頼まれてて間違って持ってきちゃったんで
預かってもらってたんです。』

築野先生:『え?ん〜…』
(ダメか…。自分の嘘がバカらしい)

築野先生:『解ったわ!一緒に校長室行きましょう!』

なんか、まずい嘘ついてしまったかもと思った。
 しかし、もう校長室の扉を開けていた。




 話は既に春休み中は毎日、反省文を書く
という事になっていた。

築野先生:『あの〜松本さんの処分を待っていただけませんか?』

校長先生:『…え?どうしてですか?』

理恵:『それ自分のなんです!』

築野先生が説明しようとしてるのも待たずに口走ってしまった。

校長先生:『なっ…何を言ってるんだ!
君がそんな物持ってるはずがない!
こんな不良の持つ物だ』

すごい驚き様、ひどい言い方だ。

理恵:『正確に言うと自分の兄のでして
買い出し頼まれたまま持ってきてしまい
松本先輩に預かってもらってました!』

紀利さんゎ驚いた表情で自分を見ていたが
何も言わず聞いていた。

でも、こんな嘘なんか通用しないと思った
次はどんな事を聞かれるのかと
ドキドキしていた。

校長先生:『そうか〜ぢゃぁ処分取りやめですね!
2人共、早く教室に戻りなさい!』
(え〜〜〜!?)

誰が聞いても驚く事だろう…
自分でさえ
あっけにとられた状態だったのだから。

実際、有り得ない。自分の信用性。
これでいいのか?!




 職員室を出た途端
紀利さんと自分は大爆笑

紀利さん:『相田っち、なんであんな信用されてるわけ?
絶対、有り得ないよね〜バカセンコー』

理恵:『はい。』

なんか久々に本気で笑った。

紀利さん:『でも…どして嘘付いたの?
別に対した事ぢゃないのに。相田っちもバカだよ。』

確かに。

理恵:『紀利さんに助けられたから…
恩返しって感じっすね』

紀利さん:『はぁ?助けた覚えねぇし〜変な奴〜♪』

(紀利さん!自分は紀利さんのオカゲで元気になれる気がします。
来学年また新たな人生始めます!)


 ずっと鞄の奥に入れっぱなしだった手紙を破り捨てた。

そして少し明るい気持ちで春休みに入った