彼の手は骨張っていて、私の手をすっぽり包んでしまう程大きく、優しい…。 その手に引かれるまま、私は土方さんの後ろをついて行く。 ふと、私の目の前を光の粒が横切った。 「うわぁ…」 辿り着いたのは蛍が飛び交う池だった。 「綺麗だろ?」 「はい!」 辺りを見渡す限り、淡い光を放ちながら、蛍が飛び交っている。 空を見上げれば、黄金色の月が光り輝いていた。