その刹那――。 ガサッ、ガサッ。 茂みの方から音がした。 「ななな、何の音!?」 タヌキ?キツネ?ネコ? まさか、幽霊ッ!? ガサッ、ガサッ。 音がだんだん近くなって来る。 私はその場から逃げたい一心だっけど、恐怖からか足が動かない。 ガサ、ガサ…ッ。 茂みから何かが出て来た。 「ひゃあぁあぁぁ!!!」