「魔除けのおまじない、してみる?」


レイニィは楽しそうに言った。

私はにこっとして、うん、と答えた。
笑ったのは何年ぶりだろう。


「待ってて」


レイニィは店の奥に入っていった。

しばらくすると、十字架のアクセサリーとビーズと、細い紐を持ってきた。

「おまじないっていうか、まぁアクセサリーなんだけど…」

そう言いながら紐にビーズを通していうレイニィ。

さすがプロ、作業が早い。


「はい、できた!」


「え、なにこれ?」


レイニィの手にはブレスレットぐらいの大きさのアクセサリーが光っている。


「これ髪ゴムだよ。アビゲイル、最近髪伸びてきたから結んだら?」

そう言いながら、わたしの髪を器用にまとめて結んでくれた。