「うるさい、叫ぶな」

 さっきまで転寝してたと思ってた恭真さんが顔をあげる。

 「う、うるさいじゃないっ!都は!?ねぇ都は!?」

 お兄ちゃんに夢中でびっくりするぐらい忘れてた。

 いつもはこんな事ないからか、夏杞さんと塁さんはポカーンとしている。

 
 「俺いつ言うかなーっ、て思ってた」

 恭真さんが半ば笑いながら言う。

 言ってくれれば良かったのに・・・!

 やっぱりこいつ、ペテン野郎だ。