「・・・御免なさい」

 私はそっと席を立つ。

 ここから逃げたい。せめて建物から出たい。

 私は夏杞さんや塁さんの視線を肌で感じながらドアに戻ろうとした。

 
 けれど。





 「俺がお前に千也や都まで使ったのは、お前に惚れたから」