「え、じゃあ恭真さんは・・・どうして付き合いやらの駆け引きにお兄ちゃん達の話を出したの・・・?だって、お兄ちゃんは今・・・」

 いないのに。そう言おうとして、私は口を噤んだ。

 お兄ちゃんが刑務所とかにいる、なんて信じたくなかった。

 「あぁ・・・それ。実はさ、恭真の父親ってトップの警察なんだよ」


 ・・・え?

 「だから理由でも何でも、こいつの父親は罪人に対しては好きな様に扱えるって訳」