「ルイが味方とは限らねぇだろ!?
つーかどこにも属してないって聞くからもっと心配だろうが!」
「属してないならいいじゃん!ベルに会えなくなる!」
「そ、そうです!ベルは命の次に大切なんです!」
「はぁ?ベル?」
ギロリとはやとに睨まれた
いやいやいや、怖いんですけど…
睨まないでください
というか睨むな!!!
想像してたより言葉遣いが悪っぽく見えないのが意外だけど睨みだけは別だ…
怖い
これが生きてきた世界の違いか。
「礼央を睨まないでください」
めずらしくミナミが敬語でピシャリと言った
だけど、敬語のせいでもっとその言葉が冷たく感じる
「あの、ベルは礼央の家で飼っているM.ダックスですごく可愛くて懐いてくれて…癒されるんです!!」
「は、犬?」
馬鹿にしたような言い方が癪に障った
「犬を馬鹿にしないでくれます?」
いきなりのことではやとの動きが止まる
「犬というのはちゃんと認められたセラピーのようなもので人間のストレスを和らげる効果があると言われているんですよ。
イルカとかでよく聞くでしょう?
心を閉じた人でも動物によって助かった人はたくさんいるんです、
人間なんかよりよっぽど役立っているんですよ?
それなに人間が動物を馬鹿にしないでください!!」
勢いで言ったけどなるべく敬語になるように必死だった
さすがにタメで怒鳴ると…
「お、お前よく喋るんだな…」
「あ。」
「お~、礼央見直したっ」
「ヒュゥー」
いきなり抱きついてきたあげはに思わずバランスを崩してあきなにぶつかってしまった
「あ、ごめん」
「やー…」