「お願い、やめて…」


「いやぁ!」




耳障りな女独特の高い声




倒れた女の頭を足で踏んだ









「うるせぇ」








ガッ





最後に髪の長い女を蹴ると一気に熱が冷めた






その熱はあまりに突然で現実と言う冷たい風が瞳を突き刺す。



















周りを見渡すとやはり倒れている人たち





自分にほんのりとついた相手の血の痕













"また"



自分のせいで人を傷つけた。











ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい








涙が溢れた








なんでこんなことしちゃったんだろう







ばさりと髪がゆれれば濡れた顔に張り付き隠す。





















「…ごめんなさい」







なんてことをしたんだろう





罪なんて償えないのに