「はっ……はい!」

目の前におっさんの顔があって吃驚した。

げ。

浮かれてたからあんま聞いてなかったけど、今度の担鬼吉か。

睨まれているみたいだったから、眉を寄せて睨み返した。

相手は全く怯まない。


「い、い、じ、ま。」

「な…な、に、よ。」


言い方をまねて見せた。

鬼吉はムカッとしたようで体育館の出口を指さした。


「新入生、退場!!」

「はぁ?!何よいきなり!」

「だから、新入生退場!

 うちのクラスはお前が出席番号一番だから、お前が出ないと出れないんだ!」

「え、は?」


周りを見ると校長先生とか、保護者の人とかが私のことを見ている。


嘘よ、お願い。誰か嘘だと言って!!