180センチを超えるだろう、体は細長い。

だからと言ってひょろひょろかっていうとそういう訳じゃなくて…

少し長めの襟足くらいまでの髪はダークブラウン。

色は白くて笑い崩れていても、整った顔立ちだとわかる。

…なんだか少し、お兄ちゃんに似てる気がする。


彼は笑いすぎで出た涙を拭って、深呼吸をしたあと微笑んだ。


「ごめんね、あんなに笑うつもりはなかったんだけど…」


髪をさらりと掻き揚げ、私をみる瞳。

私は口を尖らせつつも「気にしてません」と呟いた。


「新入生かな?何か用事?」


にっこり笑いながらも、だか品定めでもされてるみたいで気まずかった。

早く済ませて、早く帰ろう。

再度その気持ちを定めてから口を開いた。