「じゃあ、気をつけて!」


私は、体がボワーっとして遠くの世界を見ていた彼の問いかけの言葉ががすごく遠くに響いていた。


その場から彼は立ち去っていったのだった。


何だろうこの気持ち、不思議と
体がすうっとして癒される。
しばらくして、私が現実の世界に戻って、

「あの・・・・」


私が振り返った頃には、もう彼の姿はなかった。

私の手のひらにハンカチが残っていた・・・私は、青いチェックのハンカチを強く握りしめた。