私はゆっくりと目を開け、顔を上げると、目の前に背が高くて年は私と変わらないくらいの男性が私を見下ろしていた。

彼はボソッと呟く、

「大丈夫??」

「・・・・・はい」


彼は、雪の中から携帯を拾って、ポケットから青いチェックのハンカチを出すと携帯を吹き私に携帯を差し伸べてくれた。

彼は優しく甘い声で、

「どうぞ・・・・・」

「あっ!はっ、はい」

溢れていた涙がばれないように軽く鼻を啜って、少し俯きながら自分の手を出して携帯を受け取った。

「ありがとうございます」

「けがはない?」