私はできるだけ明るい声で、

「ごめん、待たせた?」

「大丈夫・・・」

暗い表情で望が言った。

望の様子がいつもと違う感じがした・・・緊迫した空気が少し漂う中、私は席に座った。

私は唾を軽く飲み込み、緊張しながら、

「望・・あの・・何かあった?」


「・・・・・」

望は黙り込んで下を向いて、どこか遠くの世界をみているようだった。

このファミレスの中で私達の席だけ冷たい風が吹いてきたような気がした。