そんな筈、ない。 そんな事、あったりしちゃイケナイ。 絶対に…… 白い包帯にじわじわと徐々に広がる赤に、友梨は軽い目眩。 「……ダメ」 カタカタと震え出した左手を右手で押さえながら、友梨は全てを振り切るように、大きな瞳をギュッと固く閉じて、ふるふると首を振った------