「……どう、し、て?」
どうして、条野さんが私を名前で呼ぶの?
どうして、お兄様はその事を咎めないの?
どうして?どうして?
一体あの場所で何を話していたの?
あの2人の、関係は何?
そして何より……
条野さんと私の関係は……何なの?
「……ッ!」
トクンと、左手に痛みが走り、ふと見ると包帯の下からじわりと血が滲んでいた。
「指輪……」
治療の最中にも外せなかったふたつの指輪。
サイズの微妙に違う、ふたつの指輪。
あの、指輪は。
もしかして。
でも。
「違う……」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…