「……」


そんな和音の様子を見て、狩谷は小さく、けれど隠すことなく溜息を吐いた。




------本当に弱いのは。


もしかすると友梨さんより、この男の方なのかもしれない。


所詮『ミヤマサキユウリ』にとってこの状況など。


『たにんごと』


でしか、ないのだから。