「あら、どうしたの?そんなに慌てて」
一階に降りるとママがのんびりした口調で聞いてきた。
「どうしたのって、もう学校行く時間じゃん!!何で起こしてくれなかったの?」
「何言ってるの。綾音のケータイのアラーム、ちゃんと6時に鳴るようにしたでしょー。綾音のことだから忘れてると思ってママがいじっちゃった♪」
「え?じゃあ…」
バッと振り返って時計を見る。

―6時10分…

ふっと力が抜けた…。
「なんだぁ〜」
よかったー。ママに感謝しなきゃっo(^-^o)

チン!
オーブンの音がした。
「さ、出来たわよ♪」
「はぁーい!!」
気持ちも落ち着いたし、気を取り直していこー!!
「いただきまーす!!」
サクッとトーストの軽い音がした。