「そういう訳だから、二人で行ってきなよ」


「ホントに貰っちゃっていいの?」


「どうせチケット代、彼氏持ちだしぃー」


「そっか…じゃあ、遠慮なく」


「あっ、でも、明日の土曜日のチケットだけどね」


「えぇー、そうなの!?…私、明日は用事があるんだよね」


陽子が落胆し、肩を落とす。



「じゃあ、奈緒にあげる。好きな人でも誘ってみれば?」


「えっ、好きな人なんて…」


「デートの後日談は、ちゃんと報告してね」



こんなふうに、遊園地のチケットがあたしの所に転がり込む結果で話は落ち着いた。



長い立ち話を終えたあたし達は、


明美も加わって、三人でカラオケに行く事になった。