浮かれ気分で歩いていると、今度は下駄箱で明美に声を掛けられた。



「聞いてよー。彼氏にデートをドタキャンされたの!!」



明美は開口一番で彼氏の愚痴…。



あたしと陽子は、下駄箱で明美の止まらない愚痴を聞かされるはめになった。



「それでさぁ、遊園地のチケット余っちゃったんだけど、いらない?」


「明美は行かないの?」


「私は遊園地はパス。苦手なんだよね」


「デートなら行くんだ…」



陽子が的確な疑問を小声で口にした。



「嫌いな遊園地の為に予定空けたのに、この仕打ちだよ!酷くない!?」


「そうだね…」



明美の愚痴が再び始まりそうな予感を察して、


あたしと陽子は適当な相槌でごまかす。