「さよならは、言わないよ。しいくん」

「うん、言わない。・・・・・・・ねぇ、ゆりあちゃん」



「ん?なぁに?」

「・・・ぼ、僕がアメリカから帰ってきたら・・・・ゆりあちゃん、僕のお嫁さんになってくれない?」




「え?お嫁さん?しいくんの?」


「うん・・・。だめ?僕ね、ゆりあちゃんのこと大好きなんだ!」

「うん。いいよ。私も、しいくんのこと大好き!」

「ほんとに!?やったぁ。絶対だよ!? 僕が帰ってくるまでちゃんと待っててね」



「うん待ってる。約束ね」


             
 そう言って、私の大好きな人はアメリカへ行ってしまった。

どうやら親の仕事の関係上のことらしい。
6歳の出来事だった



初めは、寂しさもあっただろうけど

幼い時の、出来心は初めから何もなかったかのように消えてしまった。


まさか、また会えるなんて思ってもしなかったから…












あれから、11年後・・・・






 私、この話の主人公、工藤結梨亜(くどう ゆりあ)は今17歳。
高校2年生を満喫中で~す!!