保健室の先生は不在だった。



「斎藤、金子を任せていいか?」



担任は、あと3人のところに行かないといけないから、ハルトに私を任せて保健室を出て行った。



「…サクラ、来い。」



ハルトは救急箱を漁りながら言う。


あ、私ケガしてるんだった。



「殴られたのか?」



「ひっぱたかれた。」



ハルトは私の頬を消毒する。



「女なんだから、顔に傷残しちゃいけねぇから。」



「…女らしくないって言うくせに。」