野球部―・・・・



第3校舎の人通りのない、
薄暗い渡り廊下のすぐ横に、
"野球部"と、うっすら確認できる
消えかけのネームプレートを見つけた。



「ほんとに此処が部室かよ・・超汚ねぇし・・」


「う、うん、野球部って書いてあるし
間違いないよ・・とりあえず入ろ?・・」




ドアノブの蜘蛛の巣を払って
わたしは部室のドアを開けた―


「失礼します・・入部希望の1年で・・す・・
・・・あ・・・れ?誰もいない・・」