『言ったでしょ、私は最後まで淕の隣にいるって』

潮の笑顔が淕の勇気の源だった。

『潮!おはよう!凄いね、またトップ10入りだよ』
潮の大親友の千早が駆け寄って跳びはねる。
これが、テスト後恒例の光景だ。

潮のさらさらの髪が風に揺れ、甘い香りがする。
その時、淕には少しだけ潮が遠くなっていく気がする。