遠藤はタイミングを見計らって出て来たのではないか。私の脳裏にはそんな考えがよぎった。そうでなければ人が天に向かって手を突き上げた瞬間には登場したりしないだろう。

「紹介しよう。こいつは磯部 翔太、人呼んで下着のプロフェッショナルだ」

 遠藤は私の紹介も付け加えた。「磯部、こっちは西口という」……簡単過ぎやしないか、私の紹介。

 ところで遠藤が紹介した磯部という眼鏡の男、「下着のプロフェッショナル」との称号をお持ちのようだが、それは如何様なものなのか。

 私がチロチロと磯部くんを見て一人悩んでいるのに気づいた遠藤は私にこう話してくれた。