案の定家に戻ると、結未姉ちゃんは友達とはしゃいでて。
それを見た遊我兄ちゃんは、少しだけいらついてて。
ま…俺は忠告しといたし、全然関係ないし!
と思いながら、夕飯の支度を始めた。


「たく…お前は暇なら、集の手伝いをしてやれよ!」

「いーやーだーね!家事なんて、めんどくさい」

「遊我兄ちゃん、俺のことは気にしないでよ」

「は?お前は一週間後テストだろーが!テスト前なのに、ちんたら家事やってる場合じゃねーよ!」


遊我兄ちゃんは、凄く気が利くし、優しい。
俺に大事なことがあると、必ずそっちを優先しろと言うんだ。
口は悪いけど、温かみのある言葉なんだ。
そんな遊我兄ちゃんに変わって、性格が真逆な結未姉ちゃん。
頭はいいが、適当人間。
だけど、優しいんだよ?
だけど、無責任な人。


「テストだからって、家事あたしやんの?やだよ〜」

「ろくに勉強してねーくせに」

「遊んでる方がいんだって」

「…遊我兄ちゃんも、結未姉ちゃんも、早く食べてよ…」

「「ゴメン」」


言い合いすんのは構わないよ。
だけど、この二人は言い合いしたら止まらない。
そのせいで、片付けるのが遅くなるんだ。


「まーテスト頑張ってね」

「あ、うん。結未姉ちゃんさ、後で教えて欲しいとこあんだけど…」

「ん?いいよー」