「姫、やはりあなたはリヴェア様の血を引いていらっしゃる。

 お迎えに上がりましたよ」




にこりと微笑み、私の方に手を差し出すアブリエル。


・・・ここまで歩いて来いということだろうか。




「・・・さっきのはお前の仕業か?」



「まさか、あなたを『殺す』とは言わなかったではありませんか。

 助けに来るのが遅くなり、申し訳ありません」




そう言って、礼儀よく腰を折った。


「・・・では、私の存在が知られたということか」



私の疑問にアブリエルは顔をあげ、にこりと微笑んだ。



「さすがは姫。ご明察の通りでございます」



「・・・そうか。
 私は---」



「加賀美は俺のだ。


 お前なんかの似非美男子にやるか」



いきなり沖田さんが乱入してきた。

しかもいつから私は沖田さんのものに?



「・・・」


「姫はものではございませんよ」




「それでもお前にはやらない」