私をソファに座らせると

唐突に彼が言った。


「ねえ、一緒に・・

神戸に行かない?」


「・・・ライブに?」


「うん、そう。

この前の事もあるし・・。」



たった二日の事やのに??



どうも、

置いて行くのが気掛かりらしい。

まあ確かに・・

あのイヤガラセの後だ。

彼が神経質になるのも

解らなくもないが。



「うん・・でも、

邪魔じゃないのん?」


「どうして? あっ・・悪い。」

「うん、ぜんぜん。」



ポケットの携帯がブルッたらしい。



「ヨウちゃん?

そこ何処? 聞こえ難い。」




小田さんかぁ、そ

ういや神戸、彼も一緒?

賑やかなんやろなー・・。

フフ、

だってテンションかなり高いし。


・・あらら?

神足さんベランダにでてしもた。

どっから電話してきてるんやろ?



「ヨウちゃん、今日ね、俺の

留守中にミツコが来たらしいんだ。」


『ミツコ、前の俺らのヘアメイク

やってたあの・・・前・カノ?』