「お、覚えておきなさいよ!」
とだけ言い、全員走り去って行った。
「全く、逃げるんだったら最初からケンカなんて売ってこないでよね・・・」
その様子を、物陰からそっと見ていた隼人はホッと胸を撫で下ろす。
「何で、こんな所にいるの?」
一人安心しきっていたところ、いきなり声をかけられて思わず「うわっ!!」と声をあげる
「せ・・・惺來・・・。いやぁ、た、たまたま通りかかっただけだぜ?」
咄嗟に苦しい言い訳を言う隼人。
「ふ~ん。家に帰るのに?反対方向なんだけど?」
「うっ・・・」
「どーせ、何の用事なんだろう?的な感じで後をつけてきたんでしょ?」
全てを見切ったように言う惺來
「ま、いいけどね。早く帰ろ!疲れちゃった。」
「お、おう!」