「さて、そろそろ帰るぜ。悪かったな、ご馳走になっちまって。」
「ううん。別に・・・」
帰ってしまう。
ただそれだけのこと。明日になればまた学校で会えるのに
なんだか凄く名残惜しい・・・
「ありがとう・・・」
「え?」
小さな声で呟かれた言葉。
「ううん、何でもない!独り言。」
「何だよ!?教えろよ!!」
「なんでもない!」
惺來は頬を少し赤く染めている
隼人は、その顔見て少し微笑み
「はいはい。」
と一言。
隼人が車に乗り、帰る姿を眺め、
「また、明日・・・」
と、一人呟く。
雲ひとつない、星空の下
天才と呼ばれし少女の心が少しずつ
変化していた・・・