~隼人side~


「あの、サーシャさん。惺來って・・・」



「12月24日生まれ、利き手は・・両方。視力は左右2.0。
12歳で大学卒業、コンクール・世界選手権、出場した大会は全て優勝してらっしゃいます。」



「・・・どうして、白桜学院に来たか知ってますか?」



「存知あげません。」



「・・・そうですか。」



なんとも話づらい感じの人だった



「こちらがテニスコート、その奥にあるのが体育館・ホールです。



このお屋敷は、お嬢様が何不自由しないよう、しっかりと設備が整っています。」



ここまで度を越してると、すげぇって言うより、寧ろバカ?




「すげぇ・・・。あの、サーシャさん。」




「サーシャで結構です。」




「じゃ、じゃあ、サーシャ。惺來はあちこちの学校を回ってるらしいけど、何でか知ってるか?」




さっき、惺來から理由は聞いたけど、どうもアレだけが理由じゃないと思うんだよな・・・




「存じ上げませんが、前に一度だけお嬢様に聞いたことがございます。



 そのときは、『飽きたからよ』とだけおっしゃっておりました。」





「そうですか・・・。」




外の見学を終え、再び家の中に戻った。



惺來・・・、今なにしてるんだろ?