もう一度改めて告白する勇気は、さすがにまだない。

いっそこのまま、新しいシロの一面を満喫しようかしら。

どうしましょう、私がマゾに目覚めたら。まさかの新境地よ。開拓せねば。


「ミア、考えてること顔に出てる」


はっ。

呆れた顔したりさの言葉に、慌ててだらしなくなっていた表情を整える。

いけないいけない、つい。

予想していなかった新境地への道に、思わず足を踏み出そうとしてしまったわ。


「あんたって…本当幸せな人間ね」

「ま、まぁね。こんなに可愛いし、仕方ないわ」

「………」

微妙に会話のテンポがズレている気がしたけれど、まぁいいわ。


りさは私にツッコミをいれることを諦めたのか、また携帯に目線を戻す。

そして、「とにかく」と言った。


「真白がまたなんでおおっぴらにし始めたのか、知らないけど。真白は真白なんだし、隠していたとはいえ、あんまり責めちゃだめよ」

「…はーい………」


しょぼんとして、飲みかけのアイスティーを飲む。


…シロはシロ、か。

そうよね、その通りだわ。

私がいくら悩んだって、シロのことを好きな事実は変わらない。