その声の主は桜の木の幹に座ってよっかかっていた。 寝起きのような眠そうな目。 少しつり目で、小さな顔に高い鼻。 ふんわりと立っている髪の毛は柔らかそうに風に揺れている。 「ご、ごめんなさい!」 やばいやばい、水かけちゃったんだ! 今、ちょっと忘れてた・・ だって、この人すっっっごくかっこいいんだもん。 「えっ、と・・」 返答ナシ。