「綾乃ちゃんは私がちゃんと見てるから。ほら、行きなさい」


心配し過ぎだよ。
こっちを見てきた涙架ちゃんに“あたしは大丈夫だよ”と目で訴える。
すると、

「分かった」

と納得してくれた。



「綾乃ちゃん、じゃあね。また後で来るから」


手を振って出て行った。
涙架ちゃんのお母さんも用事があるからと言って出て行った。

ちゃんと見てるって言ったのに……。