「綾乃ちゃんでしょ?昴に“ちゃんとあたしを見なよ”って言ってくれたの」

あぁ、それの事か。


「そうだよ?」


「だから、ありがとうって」


「そんなお礼言われるようなことしてないけど」



小包を押し返す。


「いいからっ貰って欲しいの。あたしは嬉しかったんだから」


「そっか、なら貰うよ。ありがと」



「お礼なんていらないよ?」



二人で笑い合う。