ふとしたとき、何気なく聞いてみた。


"秋野さんて彼女いるんですか?"


"いるよ。言ってなかったっけ"




この時のショックと言ったら。

勝手にさ、
いないと思って、
あたしさ、
完全に舞い上がってたよね。



まじで、
まじで落ちた。



悲しくなって、
メールの返信をやめた。

もう連絡できないって思った。

彼女いるひとを
好きではいられないって思った。





なのに、秋野からは

また

普通にメールくるし。


あたしは嬉しいし、
ごはんの誘いもくるし、
そしたらあたしは行くしかないでしょ。

だって、
好きなんだよ。



飲んだ帰り道

手繋いできた。

あたし、舞い上がる。


秋野、

彼女は?


でも

不安よりも

嬉しさが勝つ。