警察署の椅子にデンッと座るジノ

秘書が書類を書いて手続きを終えたようだ

「ジノ、帰ろう」

秘書がジノに手を差し伸べた

ジノは払いのけ舌打ちをしスクッと立ち上がった

「いつもやってる作業に時間かけすぎなんだよ。さっさと終わらせろ!」

そう言ってジノは警察署を出て行った

秘書はヤレヤレと言ったように首を横に振った


警察署の駐車場に停めてあれ秘書の車にジノが乗り込んだ

直ぐに運転席へ秘書が乗りエンジンをかけ、車を出した



「ジノ、いい加減にしたらどうだ?」

秘書がジノに優しく問いかけた

ジノは黙っている

「悲しさを忘れる為の悪行はもう卒業すべきなのでは?」

「…」

「もぅ、忘れるべきだ」

「…るせぇ、俺が好きでやってる事にお前ごときが口出しすんじゃねーよ!」

「ジノ…」

「いいから、黙って運転してろ」

ジノの顔が恐ろしくなっていた