携帯の音がだだっ広いジノの部屋で鳴り響いた

ジノは眠り眼で携帯に出た

「はい…」

『はい。じゃないよ!!もう7時過ぎてるけど!?出てこないならピンポン押すぞ!』

「…うるせぇな…今、出るよ」
そう言い放って電話を切り、サッと服を着替え部屋を出るジノ


玄関で靴を履いていると母親が近寄ってきた

「出掛けるの?」

「見てわかんだろ?」

「…出来るだけ早く帰ってきてちょうだいね?」


ジノは舌打ちをして家を出た


家の門の前には、デカい音で音楽を流しながら止まっているオープンカーがあった

「遅いよ!!」

エドが膨れっ面だ

ジノは黙ったまま後部座席へ飛び乗った

「運転すんじゃねーの?」

「そんな気分じゃねーから、さっさと出せ」

エドが助手席から急いで運転席へ移動し車を出した


合コン会場へ向かう途中でシンも乗せた車は猛スピードで道路を駆け抜けていた