4月7日。
桜が満開のこの季節、私の心も満開に近づいていた。
学校へと続くこの坂は、それはもう桜が満開で…
これからこの道を歩くんだ。と思うとなぜかワクワクした。
小学校の卒業式の時は、友達と離れるのが悲しくて、寂しくて…。
なのに今はこんなにもワクワクしてる自分のことを考えると、まるであれは嘘だったのかと思うくらい不思議なものだった。
ここの中学校に行く、昔からの友達はわずか10人。
新しい友達ができるかな。とか、もし昔からの友達と一緒のクラスじゃなく、1人だったらどうしよう…とか。
正直いって、不安の方が大きかったのかもしれない。
「ね、かっこいい子いるかな?」
隣にいた友達がいきなり話しかけてきた
「わかるわけないじゃん(笑)…3年とかにはいそうだけど(笑)」
「そっかぁ…いたらいいね(笑)」
「そう?…恋愛とか興味ないから別にいいや(笑)」
今まで恋というものに芽生えなかった私は、そんなものどうでもいい。興味ない。とばかり思っていた。
…今日、この日までは。