そんなある日の朝、いつものように
学校へ向かっていると、女子高生が道端で
うずくまっていた。

知らない振りをして
通り過ぎようとした時
「…うっ…ひっく…」
(…ん? 泣いてんのか?)
そう思った俺は、その子に
声を掛け肩に手を乗せた時だった。
「おい、大丈夫か…?」

バシっ!!
「触らないでっ!」
手を払われ怒鳴り声をあげた彼女は
俺を睨みつけた。
怒鳴られた俺は思わず手を掴み
「おい、お前。人が心配して声掛けてやったのに、何だよ?」
すると彼女は
「助けてなんて言ってないでしょっ?
いいから、どっか行って!!」

それが俺達の出会いだった。
まさか、それが俺達の始まりとは
あの時の君はもちろん、俺も知らずに。