ピロピロピロ…ピロピロピロ…

唇が合わさった瞬間鳴り響く呼び出し音
音の根源は、颯太の携帯


「……無視しようかな」

「出てあげなよ…私は逃げないから」


私の言葉に諦めて颯太が携帯に出た
相手はどうやら今朝の友達らしい


「何?………はぁ?今から?夜じゃないの?」


若干不機嫌な颯太が更に不機嫌になる
で、結局…


「あの野郎…言うだけ言って切りやがった…」


眉間に皺を寄せて携帯をしまう颯太
そして、ため息を吐いて立ち上がる


「今からサクラを迎えに行ってくる」

「うん。分かった」


私が頷いたのを確認すると、次は妖艶に笑った


「…続きは後でね」

「!!!」


颯太の言葉に顔の熱が上昇

私、綾乃は
今日、大人の階段を登るみたいです