「すごく変だね・・・。」


智里は変だといったけど、

皆みたいに俺を
馬鹿にはしなかった。


少しも笑わずに俺を見た後で、


もう一度智里の視線は、
空に向いた。





「そうだなぁー。


マァ。


先生の説明よりは、
私もアンタの説明のほうが
スキだけど・・・


そういう説明だったら
すごい寂しい。



私が白鳥なら・・・


それでも
一人は嫌だと思うよ。



みんなといたい。


海の青にも
空の青にも

みんなの色にも
染まりたくはないけれど、


空にも
海にも
関わらずに

一人で孤独に打ち勝つなんておかしいよ。




よく考えたら
白鳥が一人を選ぶ必要なんて
ドコにもないんじゃない?





確かに何にも染まりたくはないけど
私なら孤独だけは嫌。




白鳥は自分で
勝手に孤独と
いってるだけじゃん。



誰かが白鳥を
一人ぼっちにしたんじゃない。


自分から離れていっただけ。



寂しい孤独に一人で耐えなくても、
青に自分を染める必要もないのに・・・。


もっと幸せになる方法はあったのに・・・。




本当に
自分を持ちたいと思っているのなら、


どっちつかずの真ん中を飛ばなくても
白鳥は青に染まらないでしょ。」