ドクドクと
血液の循環がよくなる。


どんな変態でも、
どんな天然でも、


王子は王子なのね・・・。




「あー。

そういえば・・・・学校。」



現実に引き戻されたように、
ボケェっとした声がした。



・・・っと、今何時だ?


携帯のディスプレイを覗くと、
ただ今時8時20分。


後10分で、
遅刻だ。



「・・・・・・・・・あーッッ!?私の皆勤賞!!」


くっそ!
変態王子なんか
構うんじゃなかった!!




私は少年を
ソコおいて関係なしに走る。


ダ―ッシュ!!


息を切らしつつも、
必死に校門目指した。


すると後ろから軽々と走ってきた
少年が横にならぶ。



「さすが俺が惚れた女の子。

ハッヤー。」



・・・・私の全力疾走に追いつかれた。



しかも奴は息を乱すことなく、
いつもの無表情で走っている。


ムッ----カァ-!!


短距離だけが、
取り得だった私の
プライドはズタボロ。




イッ君も・・・
コイツも・・・・



顔がいい奴等なんて
嫌味な奴ばっかりだ!!