「・・・・いっとくけど、
飴が主食じゃないことは、

私ちゃんと分かってるよ。」


「え?そうなの??」


すっとぼけた声に、
私、脱力。



あー、
やっぱり素で天然なんだ・・・。



これは馬鹿にしてるんじゃない。


マユちゃんを越えた天然だ。
変態ではなかった。


ウルトラスーパー級の天然なんだ。



そう思うと少し楽になった。



少なくともこの人は
≪偽り≫ではないことが分かったから。



「あとはね・・・。
髪がボサボサ。」


ポンポン


いきなり、
頭を撫でられたかと思いきや、


その細くて長い綺麗な指が
私の髪をすいていった。



「よっし。


大丈夫だね。


あんた、もとから、
髪、綺麗だもん。


俺と同じ癖ッ毛だしね。」



無表情の顔に
少し笑みが
うかんだ気がした。




紛れもない天然だ・・・。




柄にもなく、
ドキドキしてる。





だって、





この人、


これが素なら、






今すごくカッコよかった。